幸田露伴 (ちくま日本文学 23)無料ダウンロードkindle
幸田露伴 (ちくま日本文学 23)
によって 幸田 露伴
4.9 5つ星のうち(1人の読者)
幸田露伴 (ちくま日本文学 23)無料ダウンロードkindle - 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 幸田/露伴 1867‐1947。本名成行、別号蝸牛庵。江戸・下谷生まれ。いくつか学校に入ったが、どこも卒業せず、もっぱら図書館へ通って独学。二十二歳のときの「露団々」で文才を示し、「五重塔」「蒲生氏郷」「観画談」「運命」などのほか、多くの歴史小説によって史伝物に新境地をひらいた。七十歳をこえて香気あふれる「幻談」「雪たたき」「連環記」を発表、世を驚かせた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
幸田露伴 (ちくま日本文学 23)の詳細
本のタイトル : 幸田露伴 (ちくま日本文学 23)
作者 : 幸田 露伴
ISBN-10 : 4480425233
発売日 : 2008/9/10
カテゴリ : 本
ファイル名 : 幸田露伴-ちくま日本文学-23.pdf
ファイルサイズ : 22.1 (現在のサーバー速度は22.56 Mbpsです
以下は、幸田露伴 (ちくま日本文学 23)に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
幸田露伴を初めて読もうとする人が手に取る本と言えばやはり、代表作と言われる「五重塔」ということになるのでしょうが、これは露伴にとっても読者にとっても不幸なことではないでしょうか。というのも、御存知の通り「五重塔」は文語体。私の世代でもスラスラ読めるようになるまでにはかなりの苦労がありましたから、ましてや、今の若い方では。パッと見ただけで、あっこれダメとばかりに投げ出してしまうのではないかと心配になります。露伴と聞けば、難しい!と逃げ出してしまう、食わず嫌いの読者にどうやって読んでもらうか。このちくま文庫の編者は、思い切って、一大英断を行いました。日記風の「突貫紀行」を唯一の例外として、それ以外の文語作品を一切排除し、読みやすい口語体の作品ばかりを収録したのです。文語体の作品にこれぞ露伴!という傑作が数あることを考えれば、編者は後ろ髪ひかれる思いであったろうと推察されますが、私にはこれは大変賢明な選択であったと思われます。というのも、どんな手段を使ってでも、一度読んでもらいさえすればしめたもの。読者は必ず、露伴ってこんなに面白かったのかと目が開かれ、ファンになってしまうこと請け合いだからです。例えば、この文庫に収録されている、「観画談」怪談の傑作としてその名も高いこの作品を一読すれば、露伴の作家としての力量がどれほど巨大なものであるかが、すぐにお分かりいただけるはずです。物語の筋立て自体はさほど目新しいものではありません。露伴の凄さは、物語をつむぎだす言葉そのものにあります。一見、場違いなほど剛直と感じられる言葉が、ひとつまたひとつと積み重なるごとに文が異様な妖気を帯び始め、読者を不可思議な幽明境に引きずり込んでゆく。こんな魔法のような力をもった文章は、現代の文壇にはまず見当たらぬものです。とにかく一度、勇気をだして露伴の作品を読んでみてください。同世代の漱石、鴎外より一段格下に置かれがちな露伴ですが、言葉を巧みにあやつって人に魔法をかける能力を文才と呼ぶならば、露伴の文才はかの二大巨頭をはるかにしのぐものです。
0コメント